資料2 患者の集い
この資料は、公益社団法人日本網膜色素変性症協会(QOL担当理事佐々木裕二(JRPS神奈川)が作成したテンプレートを基に香川版に改変したものです。(2016年10月作成。)
当会では小誌を作成しています。その中から墨字部分を切り取り、ホームページに資料として記載いたします。資料1の香川県内の生活補装具の支給と合わせて記載します。
2016/10 版
私たち自身で治療法の確立と生活の質の向上を目指す
<目次>
●この病気の原因と特徴 ……………………… 1
●進んでいる治療法開発 ……………………… 4
●合併症など注意すべきこと、今できること …… 7
●福祉情報、障害年金など …………………… 8
●患者会の紹介 ……………………………… 11
●ロービジョンクリニックのある医療機関 …… 13
●福祉・教育関連施設一覧 ………………… 14
<はじめに>
皆様の中には、突然「治療法のない難病でしかも進行性である…」と宣告され、人には言えない悩みを抱えている方もいらっしゃることと思います。
私も40数年前そうでした、あちこちと病院を変え、勧められるままに様々な治療もしましたが、残念ながら症状は加齢とともに徐々に進行しております。
しかし、JRPSの集会に参加して病気に対する正しい知識を得、明るく前向きに生活する同病の仲間に力を与えられ、今では病気に振り回されることはなくなりました。
この「患者のつどい」ではそういった同じ患者としての立場から、医療や福祉の情報提供だけでなく、少しでも快適な生活がおくれるよう、困っていることや心配事などを一緒に考えて行きたいと思っています。
香川県網膜色素変性症協会
会長 上村 高明
<この病気の原因と特徴>
●症状
この病気の大きな特徴のひとつは、人によって発症時期や症状・進行速度がとても異なるということです。これは同じ病名でも遺伝子変異に多くの種類があることが原因のひとつではないかと考えられています。しかし一般に進行は極めてゆっくりで、1~2年では進行を自覚することができない程度です。
1.夜盲
比較的早期から現れます。子供の頃、夕方友達がドンドン走って行くのについて行けなかったり、溝に落っこちたり、薄暗いお店に入ったとたん真っ暗で動けなくなったりします。
2.視野狭窄
●求心性視野狭窄
中心部は見えているが周辺部から見えない部分が拡がってくるタイプです。このタイプは見ているところは良く見えるので、視野が狭くなっていることに気付きにくく、物にぶつかったり、つまずいておっちょこちょいと思われがちです。症状が進行しても比較的視力が保たれますが、周囲が見えないので歩行は苦手になります。
●中心暗点
反対に中心部から見えづらくなってくるタイプです。中心は最も視力がよく、文字を読んだり人の表情を見たりするところなので、そこが障害されると読書が困難になります。しかし、周辺部は残るので歩行は比較的得意です。また、夜盲も少ないようです。
図は求心性視野狭窄の視野検査結果です。これは相当進行した状態で、中心部8度くらいと左右に島状に見えている部分が残っているだけです。
3.羞明(しゅうめい=眩しく感じること)
眩しさを感じやすいので、多くの患者が医療用の遮光眼鏡を掛けて見え方を改善しています。
4.その他
目の前にチカチカと電飾のような光の点が現れたり、クルクルふわふわと光が走ったりすることを訴える患者が多くいます。また、症状が進むと色の見分けが困難になる人もいます。
また白内障は早期に現れることが多く、アッシャー症候群という難聴や耳鳴りを合併する人もいます。
●原因
病気の原因は網膜組織の遺伝子に間違った箇所があることが分かっています。その原因遺伝子は毎年新しいものが発見され、今では200種類もあると言われています。つまり同じ網膜色素変性症と診断された人でも、その原因遺伝子は異なっている可能性があるのです。これがその症状の多様なことの原因ではないかと言われています。
原因遺伝子によって発症メカニズムはそれぞれ違いますが、結果的に視細胞の数が減って、症状が現れます。
視細胞は最初に光を受けて神経に信号を送る細胞です。網膜の中心の黄斑部には錐体細胞が密集し、高い視力を出すとともに色を感じます。周辺部には杆体細胞があり広い視野と暗いところでの視力を出します。
一般に最初に杆体細胞が障害されるため、夜盲と求心性視野狭窄の人が多いようです。症状が進行すると中心部も障害され、視力が落ちてくるようになります。
●特徴
進行が極めて遅いこと、症状が人によって異なること、原因遺伝子が多いことが特徴と言えます。
進行が遅いため、生活や仕事など計画を立て準備をする余裕があります。これはありがたいことです。反対に、原因遺伝子が多いことは治療法開発の大きなネックとなっています。
人によって原因が異なるので、全ての人に効く薬や治療法はないかも知れません。また、根本治療である遺伝子治療は、その人の遺伝子検査から行わなければならず、オーダーメイド治療になり現実的ではないと言われています。
●遺伝について
患者である我々が最も気になるのは、子や孫に遺伝しないかということです。 ある調査では、常染色体劣性遺伝25%、常染色体優性遺伝17%、X染色体劣性遺伝2%、家系内に他に患者がいない孤発例がほぼ半数と報告されています。
●常染色体劣性遺伝の患者は、保因者である両親双方から原因遺伝子を引き継いで発症します。患者が産まれる確率は25%です。 しかし、子は近親婚でない限り発症する確立はほぼないと言われています。
●常染色体優性遺伝では患者の両親のどちらかが患者であり、基本的に家系を連続して患者が現れます。子に発症する確立は50%です。
●X染色体劣性遺伝は性染色体に病気の遺伝子があり、発症するのは男性のみで女性は保因者だけです。子は、男子は50%の確立で発症し、女子は50%の確立で保因者となります。患者は男性のみです。
約半数を占める孤発例の中にも上記形式が含まれているのではないかと考えられています。また、この他にも特別な遺伝形式があります。
家系を調べるときは過去に緑内障と診断されていたり、発症前に亡くなっているケースもあるので注意が必要です。
(上記の確立はあくまで理論上ですので、実際は劣性遺伝の親の子が3人とも発症することも発症しないこともあり得ます。優性遺伝の家系で発症しない世代がある場合もあります。)
<進んでいる治療法開発>
JRPSが設立された1994年当時には治療法は全くなく、アダプチノールやビタミン剤が処方されるのみでした。孫子の時代までには治療法を、と言われていました。しかし現在は日本も含め世界中で治療法の研究が活発に行われ、臨床研究だけでなく、一部実用化されてきています。以下その最新情報をご紹介します。
1.進行抑制
特徴で書きましたように原因遺伝子がたくさんあるので、それを治す根本治療ではなく、視細胞の周辺環境を改善して寿命を延ばそうという考えです。現在見えている視力が保たれれば生活の設計がどれ程楽になるか知れません。
新薬の開発だけでなく既存の薬剤から効果のあるものを探索したり、遺伝子治療による方法が熱心に研究されています。
●九州大学の遺伝子治療(神経保護遺伝子治療)
神経栄養因子(PEDF)を分泌するように加工した遺伝子を網膜の下に注入し、眼の中で薬を作り出し、視細胞の寿命を延ばそうという方法です。2013年3月に最初の臨床研究が行われ同年に5名、更に濃度を上げて15名に投与される予定で現在進んでおり、治験を目指しています。2016年7月にIDファーマがこの治療で使用する遺伝子ベクターの生産方法を確立したと発表しました。
●日本医科大学の遺伝子治療(硝子体投与方式遺伝子治療)
同様に神経栄養因子(BDNF)を用いて進行抑制しようとするものですが、遺伝子ベクターを網膜下ではなく硝子体に投与することで網膜剥離のリスクを回避しようとする方法です。現在、より効率よく導入できるベクターの探索や手術方法が研究されています。
●米国ニューロテック社のCNTF産生カプセル
神経栄養因子(CNTF)を作り出すように遺伝子操作した細胞を封入したカプセルを眼内に入れ、視細胞などを保護しようとする方法です。
●iPS細胞を用いた有効薬剤の探索(慶応義塾大学)
生きている人の網膜を使って薬を試すことはできません。しかし、iPS細胞を用いて患者さんの網膜組織を体外で培養することに成功しました。これを用いて既に存在する薬や新しい薬剤の効果を検討することができるようになりました。ラパマイシンなどいくつかの薬剤に進行を抑制する効果があることが分かってきています。
●新しい薬剤による神経保護(京都大学)
二種類の薬剤の可能性をモデルマウスで確認している。ひとつは全く新しい薬剤なので安全性から検証しなければならないが、もうひとつは日常摂取している栄養成分なので安全であり、メカニズムを解明し早く治験を行いたいとのことです。
●ウノプロストン点眼薬(オキュセバ)
2015年春に治験第三相が終了しました。残念ながら優位な効果が見られず、新薬申請は行われませんでした。しかし、発症初期の患者には有効ではないかと、これと近い成分の点眼薬レスキュラを処方する医師もいます。
2.再生医療
iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いて視細胞や網膜組織を作り移植しようとする方法です。現在神戸の理化学研究所で加齢黄斑変性症の臨床研究が進んでいます。高橋政代先生は2018年には網膜色素変性症の臨床研究を開始するとしています。
iPS細胞の登場当初は、自分の細胞から移植組織を作ることで、免疫反応が起こらないことが大きなメリットとされましたが、iPS細胞の作製から目的組織の培養まで10ヶ月近くかかり、膨大な費用がかかるため、現在では免疫反応の少ない型のiPS細胞を事前に作って保存し、必要な時に必要なタイプのiPS細胞から目的の組織を作ることで時間と費用を圧縮するiPSストックの準備が進んでいます。
3.遺伝子治療
そもそも間違っている遺伝子の場所を修正してしまおうという根本治療です。しかし、先に述べましたように原因遺伝子が非常に多いためオーダーメイド治療になり現実的ではないと言われています。しかし、2008年に10代で失明に至る極めて重篤な網膜色素変性症であるレーバー先天盲で遺伝子治療が行われ、視力の改善が確認されています。このことから遺伝子の解明と修正の技術が向上すれば、例えば発症前に子供が遺伝しているかを調べ早期に治療することが可能になることが考えられます。
4.人工網膜
これは、機能低下した視細胞に換えて、カメラの映像をコンピュータ処理して網膜の近くに設置した電極を介して視神経あるいは脳に直接信号を届けようとするものです。ドイツ、アメリカ、日本など多くの国で活発に研究されており、既にセコンドサイト社のアーガスⅡはアメリカとEUで承認され販売されています(約1000万円)。
●大阪大学の人工網膜
すでに複数の患者に手術し光りを感じることを確認しています。電極を改良し49個の光の点で見えるようにしようとしています。この電気刺激で視細胞が活性化して見えなかった部分が見えてくるようになるという副産物?もあるといいます。近く治験を開始したいとしています。
●岡山大学方式人工網膜
岡山大学ではカメラやチップなどの電子機器を使用しない新しいタイプの人工網膜を開発し、こちらも近く治験の申請を行うとしています。
これは極薄いシートに光を受けると電位差を生じる色素(光電変換色素)を加工し網膜下に挿入することにより光を受けると直接神経細胞を電気刺激するメカニズムです。解像度と視野の広さはチップを用いる方式と比べ格段に向上するとしています。
人工網膜は、肉眼の映像には比べることができませんが、全盲あるいは光覚まで進んだ患者にとっては有効な手段となることが考えられます。また実用化は遺伝子治療や再生医療に比べ早いと言われています。
4.チャネルロドプシンを用いた視覚再生(岩手大学)
RPでは視細胞の数が減少して行きますが、それ以降の脳につながる細胞は生きています。そこで神経節細胞に光りを感じる機能を与えることにより視力を回復させようというユニークな研究です。
光を感じるのは緑藻類が持つチャネルロドプシンを改変した光受容チャネルで、すでに実験動物で光りを感じることが確認されています。
2016年2月アステラス製薬がこの遺伝子研究とライセンス契約を結んだと発表しました。
●臨床研究と治験
新しい治療法を人に対して行う時臨床研究と治験の二つの方法があります。臨床研究は医師法によるものであくまで研究段階といえます。それに対して治験は治療法として承認を受けるために行うもので薬事法によるものです。
一般的に治験は第一段階で少数の患者にその薬や治療法の安全性を確認します。安全性が確認されると第二段階として少し人数を増やして効果があるかどうかを試験します。そして効果があったと認めた場合は、第三段階として複数の施設で多くの患者に対して試験を行います。ここで効果があると確認できて初めて新薬・治療法としての申請が行われます。
治験にはこのような手間と時間がかかるため膨大な費用がかかります。そのため一般的にその新薬や医療器具を生産販売する企業がその費用を負担してはじめて実現します。
<合併症など注意すべきこと、今できること>
最も多い合併症は白内障で早期に発症します。しかし、白内障は手術で治ります。白っぽく見える、眩しい、視力が落ちてきたなどの症状が強くなったら眼科で白内障の有無を診てもらって下さい。網膜が原因なのか水晶体が濁ってきただけなのかは判別が難しいところですが、少なくとも濁りがあるかどうかは細隙灯顕微鏡で分かるはずです。白内障の手術は早くしなければならないというものではありませんし、見えづらいのに我慢しなければならないものでもありません。必要になった時に受けることで良いと考えます。その他に黄斑浮腫なども現れることがありますが、早期に発見すれば治療可能です。
網膜色素変性症は残念ながらまだ有効な治療法がありませんが、合併症は治療できるものが多いので、最低年に一度は眼科で診てもらい症状の進行具合や合併症の有無などを知っておく必要があります。
また将来、治験や臨床研究の募集があった場合に経過の記録が必要な場合もありますので定期的な検査は受けた方が良いと思います。
<今できること>
1.検査記録をとっておく
指定難病に登録すると毎年更新のために検査が必要です。この時、視野検査表のコピーや視力の記録をとっておくことで、自分の症状の進行具合を知ることができます。
2.ロービジョンケア・視覚リハビリテーション
治すことはできなくても見え方を改善したり、道具を工夫することで生活や仕事の質を向上することができます。
遮光眼鏡を掛けることで眩しさを軽減しコントラストを高めて物の境目がくっきりと見えるようになります。ルーペや拡大読書器を使えばたとえ視力0.04になっても文字が読めます。更に音声パソコンや黒いまな板、黒いお茶碗、色のついたテーブルクロスなど便利グッズの使用やちょっとした工夫、家族の協力で生活はとても快適になります。
そんな生活訓練、歩行訓練などを行ってくれる施設が香川県内にはたくさんあります。巻末の施設一覧をご覧下さい。
3.食事や生活上の注意点
●強い日差しの中では遮光眼鏡を掛けつばの広い帽子をかぶる。長時間のパソコン操作はしない。眼の疲労が直接症状を進めるかどうかは不明ですが、一時的な視力は確実に落ちますし、慢性的なストレスは良くないと考えられます。
●食品ではビタミンA(ベータカロチン)やDHA、ルテイン、ゼアキサンチン(カルテノイド)の摂取が良いと言われています。ただし人工の物は体内に蓄積する可能性があるので野菜や自然の物からの摂取を勧めています。また、原因遺伝子によって効果が違うので偏った摂取や大量摂取は勧めていません。結局バランスの良い食事が必要ということのようです。
●高血圧の治療に使われるニルバジピンという薬は網膜の変性を抑えるという報告があります。高血圧の薬を服用している人は、主治医に相談し、可能ならば薬をニルバジピン(ニバジール)に変更してもらうのもよいかもしれません。
●注意すべき薬 アキュテイン、バイアグラ、ビタミンE
ビタミンEは一日に800 IU程度の摂取は奨励されていますが、過剰摂取は進行を早めるという報告があります。
<福祉情報、障害年金など>
【注意事項】
福祉制度の運営主体は市町村であるため同じ国の制度でも運用の仕方が違ったり独自の制度を持っているところもあります。この情報を参考にお住まいの市町村の福祉制度案内をご確認下さい。また、サービス利用には条件を満たす必要がありますのでそれぞれの窓口でご確認下さい。
受けることのできるサービスを知らなかったばかりに受けないで過ごしてしまうのはとても残念なことです。皆さんの生活の質が少しでも向上するように参考にしていただければ幸いです。
1.特定医療費(指定難病)医療費助成制度
網膜色素変性症は指定難病です。認定を受けるとこの病気に対する医療費が一部または全額補助されます。毎年個人調査票を提出します。認定を受けていない方は眼科医または保健所にご相談下さい。
2.重度障害医療費助成制度
1級・2級の身体障害者手帳の交付を受けている人は重度障害者医療証の交付を受けることで保険診療の一部負担金が助成されます。
3.身体障害者手帳
身体障害者手帳は、身体に障害のある方が、さまざまな援護制度を利用するために必要な手帳です。ほとんどの公的福祉サービスはこの手帳所持者に限定されています。障害の程度によって1級~6級に区分されます。また、障害程度の変化が予想される場合には再認定を受けることができます。
4.障害年金
条件を満たせば障害年金を受給することができます。障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金があります。初めて網膜色素変性症と診断された日(初診日)に加入していた年金制度が適用されます。基礎年金と厚生年金では年金額に大きな開きがありますので初診日の認定には注意が必要です。
①厚生年金に加入= 障害基礎年金 + 障害厚生年金(いわゆる二階建)
②国民年金に加入= 障害基礎年金のみ
③未加入= 年金はもらえない。
④20歳未満に初診日= 障害基礎年金
【注意事項】
・障害者手帳の等級とは異なりますのでご注意下さい。
・判定基準に視野が考慮されるようになったため網膜色素変性症患者は視力
が良くても視野で該当する場合があります、視野が7度以内の人は2級になる
可能性があります。
・老齢年金受給の時期になったら障害年金と老齢年金のどちらにするか選択
が可能です。
5.税金の控除や非課税の制度
・所得税・住民税(市民税・県民税)の減免
・少額預貯金・少額公債の利子の優遇(マル優など)
・相続税・贈与税の減免
・自動車税・自動車取得税の減免
6.各種料金の割引サービス
・鉄道運賃・バス運賃・タクシー運賃・航空運賃・フェリー料金・有料道路料金
・水道料金・NHK放送受信料・携帯電話基本料・NTT番号案内サービス
・美術館・博物館・動物園・水族館・公園施設などの入場料
・地方自治体が運営する保養所・スポーツ施設・福祉バスなどの利用
7.生活関連のサービス
・ガイドヘルパーや同行援護の利用
・ホームヘルパーの利用
・指定登録車の駐車禁止除外
・福祉定期預貯金の利用
・郵便はがき(青い鳥はがき)の配布
・無料盲人用郵便の利用
・点字電話帳の配布
・公営住宅の入居・家賃の優遇
・選挙での点字投票・点字入り選挙はがきの送付
・生活福祉資金の貸付
・成年後見人制度の利用
8.日常生活用具・補装具などの助成
・白杖・遮光眼鏡などの支給
・拡大読書器・音声時計・音声読み上げ
ソフトなどの給付
・自宅バリアフリー化改装工事の助成
・タクシー券の支給
9.その他、民間のサービス
現在、各民間企業では社会貢献の一環として障害者サポートに力をいれています。困ったときに声をかけると支援してもらえます。
・JRやその他公共交通機関利用時に係員に介助をお願いすると、乗り場へ
の案内や乗り換えのサポートなどをしてくれます。
・レストラン、ファストフード店などで、席の確保や席での注文、食事を席まで運
んでもらうようお願いできます。
・デパート、スーパーなどでの買い物時に介助をお願いできます。但し、混雑
具合で対応ができない場合や事前予約が必要な場合もあります。
患者会の紹介
日本網膜色素変性症協会(略称、JRPS)は1994年に千葉大学の安達恵美子教授の呼びかけで設立されました。患者・学術・支援の三者が一体となって治療法の確立と患者QOL(生活の質)の向上のために活動しています。RI(レティナインターナショナル、スイス)の正会員です。
2016年に公益社団法人日本網膜色素変性症協会となりました。全国に39の都道府県協会、約4000名の会員がいます。香川県網膜色素変性症協会は香川県内のJRPS会員で組織する任意団体です。
◆研究助成事業
毎年、治療法などの研究論文を募集し優秀な研究者に対して研究助成金を贈呈しています。金額は大きくありませんが患者に認められることが研究者の大きな動機付けとなっており、受賞後この分野で大きな成果を上げる先生やJRPSの活動に協力してくださる先生が少なくありません。
◆網脈絡膜変性フォーラムの開催
毎年、研究者が集まって研究発表・意見交換するフォーラムを開催しています。患者、福祉関係者も聴講可能です。
◆香川県網膜色素変性症協会(JRPS香川)の活動
協会の活動は主に、患者への正しい情報の提供と交流、行政・福祉・医療関係者への啓発活動などを行っています。具体的には医療講演会、研修会、交流会の開催、(会報誌、情報誌の発行予定)、レクレーションなどです。年に6~8回何らかの行事を行っています。
網膜色素変性症患者は、一般的に4000人~8000人に一人と言われています。香川県内には、多数の患者がおられると推定されます。しかし、患者同士が出会って話す機会はほとんどなく、「治療法がない、進行性です」と言われてもどうなって行くのか、他の患者はどうしているのかほとんど情報がないのが現状です。
協会では同じ患者同士ならではの理解し共感しあえる場として、また不安や心配を少しでも和らげ、元気な他の患者の姿から元気を分けてもらえるように交流会を開催しています。
活動のほとんどは会員以外の方の参加も大歓迎です。活動予定は年6回発行の日本網膜色素変性所協会の広報誌「あぁるぴい」、行事案内ハガキやJRPS香川のホームページ、フェイスブックでお知らせしています。是非一度お越し下さい。そしてできれば一緒に治療法確立と同病患者のために会員になっていただければありがたく思います。
また 他の眼疾患で、見えない 見えにくいとお困りの方も日常生活の質の向上を目指して、是非一緒に活動しませんか。
◆【会員になるには】
JRPS香川 事務局 三木までご連絡をお願いいたします。
電話 ;090-1170-6047
E-mail : stnynby3916@mb.pikara.ne.jp
【入会の手順】
① JRPS香川 事務局を通して入会手続きをとる場合
事務局へ連絡を入れ、入会申込書を受け取り、必要事項を記入したものを本部へ送る。本部より会費納入用の振替用紙が届いたら、会費を納入する。
② JRPS本部ホームページ(http://jrps.org/)より入会手続をとる場合
JRPS本部ホームページより入会申し込み手続を行う。本部より、会
費納入用の振替用紙が届いたら、会費を納入する。
【会員のメリット】
・治療法確立への協力ができます。
・JRPS本部発行の会報やニューズレター、JRPS香川発行の会報により、 最新の医療情報はじめ、いろいろな情報やアドバイスが得られます。
・様々な行事やイベントに参加することで、患者同士のコミュニケーションが取れ、全国の仲間と交流が図れます。
・活動に参加することで、視覚に障害があっても、人生を楽しめるという ことがわかります。
☆ 自ら、一歩前に進んで、いろいろな話ができる患者交流会に参加し
ましょう!
ロービジョンクリニックのある医療機関
見えない見えにくい方にとって、視覚障害について相談できる香川県内の施
設を掲載しています。
香川県眼科医会発行のスマートサイト「よつばネットかがわ」・2016年4月
初版発行のリーフレットの内容を記載しています。
◆香川大学医学部付属病院 眼科
087-891-2269 (眼科直通)
木田郡三木町池戸1750-1
◆かがわ総合リハビリテーション病院
087-867-6499 (眼科直通)
高松市田村町1114
◆香川県済生会病院 眼科
087-868-1551
高松市多肥上町1331-1
◆まなべ眼科クリニック
087-816-5580
高松市番町3-20-2
◆三豊総合病院 眼科
0875-52-3366
観音寺市豊浜町姫浜708
◆松井病院 眼科
0875-23-2111
観音寺市村黒町739
※ 病院受診は保険証が必要です。予約や紹介状がないと、余分な費用が
かかることがあるため、必ずお問い合わせてから受診して下さい。
※ その他の医療機関の情報は下記のURLへアクセスください
http://shikaku.sakura.ne.jp/iryokikan1.html
大学医学部付属病院
福祉・教育関連施設一覧
◆香川県立盲学校(視覚障害教育支援センター)
087-851-3217
高松市扇町2-9-12
① 見えない、見えにくいために学習困難な方のための学校です。
幼稚部、小学部、中学部、高等部があり、高等部には普通科・保健理
療科・専攻科理療科があります。
入学金・授業料は不要で寄宿舎もあります。
② 理療科では、あん摩・マッサージ・指圧師・はり師・きゅう師の
資格取得に向けた職業教育を行っており、成人の方も学んでいます。
③ 視覚障害教育支援センターでは、視覚に障害のある乳幼児・児童・生
徒・成人に対して、学習や日常生活、進路などの様々な相談・支援活動を行っています。
※ 本校への入学希望の有無にかかわらず、お気軽にご相談ください。
◆香川県障害福祉相談所
087-867-2696
高松市田村町1114
① 障害に関する相談の総合窓口です。
② 相談内容に応じて専門機関や、お住まいの地域の相談窓口をご紹介
いたします。
③ 身体障害者手帳の有無に関係なく、どなたでもご利用いただけます。相談費用は無料です。
相談時間: 月から金、 8時30分から17時15分(土・日・祝日休み)
◆香川県視覚障害者福祉センター
087-812-5563
高松市番町1-10-35 香川県社会福祉総合センター 4階
見えない、見えにくい方に、情報提供や社会参加・自立を支援する施設です。
① 録音図書や点字図書の貸し出し
利用者登録が必要です。ご希望の図書を郵送貸出します(無料)
② パソコン・点字・歩行訓練の実施
見えない、見えにくい方が、物事を安全で確実に行う方法を身につけられ
るよう訓練します。
③ 交流行事の開催
卓球大会やオセロ大会、茶話会などを開いて交流を深めています。
④ 日常生活用具を常設展示
手にとってお試しいただけます。
※ 開館時間 : 月から金・日、 9時から17時 (土、祝日休館)
◆かがわ総合リハビリテーションセンター
087-867-6008
高松市田村町1114
図書館、体育館、トレーニングルーム、プールがありスポーツ系文化系の
クラブが数多くあります。生活上の相談や訓練を受けることが出来ます。
◆身体障害者福祉センター コスモス園 087-831-4600
〒760-0055 高松市観光通2丁目8番20号 高松市総合福祉会館1階
高松市に住所を有し、身体障害者手帳をお持ちの方は無料でご利用になれ
ます。
① 生活・福祉などの相談
② 機能回復訓練や相談
③ 創作的活動
④ 常生活・社会適応訓練
⑤ スポーツ・レクレーションなど
◆盲養護老人ホーム香東園
〒769-2322 さぬき市寒川町石田西680番地1 0879-43-2557
香川県で唯一の視覚障害高齢者施設です。
日常生活支援の相談を受け付けてくれる施設です。
◆障碍者生活支援センター たかまつ(担当地域:高松市・三木町・直島町)
〒761-8057 高松市田村町1114番地 087-815-0330
◆障碍者生活支援センター あい (担当地域:高松市・三木町・直島町)
〒761-0322 高松市前田東町585番地5 087-847-1021
◆障碍者生活支援センター ピア(担当地域:坂出市・宇多津町・綾川町)
〒762-0024 坂出市府中町5001番地2 0877-56-3070
◆障碍者生活支援センター ふらっと
(担当地域:善通寺市・琴平町・多度津町・まんのう町)
〒765-0013 善通寺市文京町2丁目1-4 0877-64-0705
◆障碍者生活支援センター 結 (担当地域:観音寺市・三豊市)
〒767-0021 三豊市高瀬町佐股乙443-1 0875-74-7211
◆障碍者生活支援センター 野の花 (担当地域:丸亀市)
〒762-0081 丸亀市飯山町東坂元1987-1 0877-98-3945
◆障碍者就業・生活支援センター 共生 (担当地域:東かがわ市・さぬき市)
〒769-2702 東かがわ市松原1331-1番地 0879-24-3701
◆障碍者就業・生活支援センター くばら
(担当地域:丸亀市・坂出市・善通寺市・宇多津町・綾川町・琴平町・多度津町・まんのう町
〒763-0073 丸亀市柞原町185-1 0877-64-6011
◆障碍者就業・生活支援センター オリーブ
(担当地域:高松市・土庄町・小豆島町・三木町・直島町)
〒761-8042 高松市御厩町546番地1 087-816-4649
◆障碍者就業・生活支援センター つばさ (担当地域:観音寺市・三豊市)
〒768-0014 観音寺市流岡町750-1 0875-24-8266
※更に詳しい各地域の福祉サービスに関しては、お住まいの地域の障害福祉課や社会福祉協議会にご相談下さい。
香川県網膜色素変性症協会
(JRPS香川)
事務局 三木 TEL:090-1170-6047
E-mail : stnynby3916@mb.pikara.ne.jp
会長 上村高明
TEL: 090-4979-9599
E-mail : taka62-torakati05@woody.ocn.ne.jp
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