☆ご家族様、支援者向け☆見えない方、見えにくい方の誘導方法
<声掛け>
①名前を呼びます。
…自分に話しかけているのか、他の人に話しかけているのか分かってもらう必要があります。
②自分の名前を名乗ります。
例:「Aさん、B(自分)です。」
③移動することを伝えます。
例:「これから、□□までご案内します。」
<歩行>
①手引き者は誘導する方の横の半歩前に立ち、腕を自然に下げます。
※後ろから押したり、手や衣服を引っ張ると、とても不安を感じます。
②誘導する方には、手引き者の肘を握ってもらいます。(身長差によっては、肩や手首を握ってもらう。)
※手引き者が左右のどちらに立つのが良いかは、事前に相談しておく。右腕を握ってもらう場合は左手で、左腕を握ってもらう場合は右手で握ってもらう。
③手引き者が半歩前を保ったまま、歩幅を合わせて歩きます。
④どのくらい移動するのかを具体的に距離を伝えます。
例:「あと3歩前へ進みます。」、「10メートルぐらい先です。」
⑤指示代名詞(あそこ、あっちなど)は使わず、具体的な方向を伝えます。
例:「左に曲がります。」、「右手に手すりがあります。」
<狭い場所を歩くとき>
①「ここから狭くなります。」と声を掛けます。
②握ってもらっている腕を背中側に回します。
③誘導する方には、真後ろに付いてもらいます。
④狭い場所を通り過ぎたら、「狭い場所を通り過ぎました。」を声を掛けて、元の形に戻ります。
<段差のある場所を歩くとき>
①段差に対してまっすぐ近づきます。
②段差の手前で一旦立ち止まり、段差を上る(下りる)ことを伝えます。
例:「10cm程の段差を上がります。」
③手引き者が先に立って、少しゆっくり歩きます。
<階段を上る(下りる)とき>
①階段に対し、まっすぐ近づきます。
②階段の手前で一旦立ち止まり、階段を上る(下りる)ことを伝えます。
例:「これから階段を上ります。」
③つま先か白杖で最初の段を確かめてもらいます。
④手引き者が先に立って上り(下り)、誘導する方が一段後に続いてもらいます。
⑤途中で立ち止まったりせず、一定のリズムで上り(下り)ます。
⑥終わりが近づいたら、「あと何歩で終わります。」と声を掛けます。
⑦上り(下り)終わったら、もう一歩進み、誘導する方が上り(下り)切ったら一旦立ち止まり、「階段は終わりです。」と声を掛けます。
<着席をするとき>
①イスの近くまで誘導し、着席することを伝えます。
例:「背もたれのあるイスに座ります。」
②手引きの手を解いて、イスの座面に誘導します。
③反対の手を背もたれに誘導し、座る向きを確認して腰掛けてもらいます。
<テーブル上の説明>
①テーブルに対して、まっすぐ座るように誘導します。
②正面にある物を説明し、手で確認してもらいます。
③確認できた物を中心に、周囲の物を説明します。
例:「ごはんの右隣にみそ汁があります。」、「みそ汁の後ろ(奥)にお茶があります。」
※時計の文字盤に例えて、説明することもできます。
例:「2時の方向にお茶があります。」、「4時の方向にみそ汁があります。」
※レストラン等では、誘導する方の好みを聴きながら、メニューを読みます。その際は値段も読むことを忘れない様にしてください。
<参考>
・平成29年度 難病医療講演会 「見えにくさへの対応方法について」講演内容
・「視覚に障害のある方を安全に誘導するために」
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